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セドリって儲かる?

 セドリというのは、漢字では競取りと書くのが一般的です。もともとは、希少本などを知識のなさから安価で販売しているお店を探し、高額で買い取りしてくれる古書店に転売するという形の商売を指していました。
 もちろん今も、こうしたセドリで商売している人はいるのですが、最近はセドリと言えばインターネットオークションで販売する人が多くなっています。高値で買ってくれるお店を探すのではなく、直接購入者に販売するという形になったわけです。継続的な販売を行わなければ、実は古物商許可も必要ないので、セドリは一大ブームになったこともありました。
 こうしたオークション販売を行う人は、どこで本を仕入れるかというとこれももちろん古本屋です。特に新古書店で、安値で売られている、主に漫画や文庫本などの希少価値の低い本が主にターゲットになります。新古書店などでは専門知識を持った人が値付けをしているとは限らないため、それらの中には、まれに希少本や専門書などが安価で販売されていることもあるのです。ネットオークションを使ってセドリを行う人たちのほとんどは、値付けが均一なブックオフなどの新古書店で本を購入して転売するのが一般的になりました。ただ、あまりに参入者が増えすぎて今度は値崩れを起こしてしまうようになったのです。今はある程度高値で売れる本」は誰でも調べることができます。ですから日本全国にいる、セドリをしている人たちが一斉に同じ本を入手してオークションに出すと、今度は供給過剰になり売れないことも出てきたのです。セドリは儲かるのか、と聞かれれば、儲けることができる人はごく少数というのが本当のところです。

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